ブログ説明


早穂理さんは、いのちの森「水輪」を造った塩澤夫妻の娘さんのお名前です。出産時に分娩の医療ミスにより、脳に傷をつけてしまいました。
早穂理さんは歩くことも、話すことも、自分の手で食べることもできませんが、心はみんな解っているようです。そんな早穂理さんの毎日を紹介させて頂きます。
ご感想・お問合せは、メール suirin@suirin.com までお願いいたします。

2013年10月17日木曜日

今日はさおりちゃんと日赤に行って参りました。


 一週間ほど前から、気管切開をしたさおりちゃんの喉につける「カニューレ」という器具が、にくげに引っかかることで、入りにくくなり、寝ている時、出血を繰り返してしまいました。

これは手術になるのではないか・・・。

そう思う中の緊迫した状態で出発をしました。
 
福祉タクシーの中で、緊張しているさおりちゃんにエールを送ります。

「さおりちゃん、い~ね~、久しぶのお散歩だね。楽しいね~。」

と安心の言葉を送るのは、お母さんのみどり先生。

「理恵ちゃん、横のカーテンをもっと開けてあげて。お外がよく見えるように」

寝台車を運転してくださった方はとても気転のきく方で安全運転をしてくれました。

そして、さおりちゃんの呼吸が速くなってくると、ストレッチャーの上半身の角度を

上げられることを教えてくれました。

無事日赤に着くと先に車を走らせていたお父さん(研先生)と航介さんが出迎えてくれていました。

病院に入る際はみんなマスクを装着します。
 
風邪の菌をもらわない様にと願をかけ、さおりちゃんにもマスクを装着します。

前回、日赤に来たときはマスクをいやがり何度も外そうとして

しまいましたが、今回はとってもおりこうさんにすることが出来ました。

耳鼻咽喉科の「ねつ先生」にみていただきました。
5年程前に来たことを覚えて下さっていました。

みんなの緊張が高まるなか、内視鏡がさおりちゃんののどの中に

入っていきます。

「う~ん、きれいですね、とてもいい状態ですよ」

いろいろな角度から見せていただきましたが、とってもきれいなピンクいろ

をしていました。

そこにいる、誰もがホッとし笑顔に変わりました。

「むしろ、入院していた頃よりいい状態になっていますよ。」

と、先生。

「やった~。
    良かったね~、本当に良かったね、 手術しなくてもいいん



だ。」

みなの安堵が伝わってきました。

喉だけではなく、お耳も診察して頂きました。

耳の中から大きな垢がとれましたがとりきれないものに関しては来週

治療させて頂くことになりました。

お耳の掃除は痛かったと思いますが、さおりちゃん、見事に頑張りました。

日赤の先生方、本当にありがとうございました。

そして、帰りの寝台車も行きと同じ運転手さんに来ていただき、無事おうちに帰ってきま

した。

母屋では、さおりちゃんの帰りを待っているスタッフ。
ニンジンとトマトのジュース。

消毒の準備。

さおりちゃんのために大掃除されたきれいなお部屋が用意されています。

「みんな、ただいま~。さおりちゃん無事だったよ、手術しなくても大丈夫」

みんなの安心と喜びが一つになりました。



おうちにもどってきたさおりちゃん、とっても元気いっぱいで

大きな声を出していました。

「あたたたたたたた~、あ~、あ~。」

「手術しなくて良かった~」

とさおりちゃんが安心しているように見えました。

さおりちゃん、本当に良かったね。

お疲れ様でした。

担当:小林